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History of Subaru SVX

 

西暦 出来事
      先行プロジェクト

 

1985 11 19 第1回アルシオーネ次期モデル検討会

 富士重工業群馬製作所内の会議室で、各部門から13名出席

 1. 共通認識の確認 (The Philosophy of Grand Tourer)
  • ハードウェアのベースを、開発中のレガシーとする
  • 販売のウェイトを北米マーケットに置く
  • 初代アルシオーネの発展的後継車

 2. SVXのポジショニングについての検討

  • 初代アルシオーネのそれを継承し、スポーツカーとラグジュアリークーペとの中間を狙う

  3. デザイン部門が、社外デザイナー起用を提言

 *** K主査をプロジェクト・リーダーとして開発にGOサイン

 

1985   エンジンのオーダー

 3リッター6気筒、ターボは装着せず、ミッションもATのみの展開

1986 1    

■ 検討会終了間もなく、ジウジアーロに依頼 (カートピア)
  

  • 「スタート時点では、あまりこまごまとしたこちらからの要望ということよりも、クルマづくりの考え方みたいなところで、お互いにディスカッションをスタートさせたというのが初端」
  • 「セダンとスポーツカーの中間くらいをうまく狙えないものか」 大いに賛成
  • 「飛行機のキャノピーのフォルムみたいなものを何とか表現できないか」 (スバルSVX)

■ 開発部門は、具体的な条件提示のための案作り (カートピア)

ジウジアーロに伝えた諸条件 (SVXのすべて)
  • 諸条件:初代モデルよりフォーマリティの高いデザインを狙う
  • 5ナンバー枠内、大人4名がゆったりとロングクルージングを楽しめるフル4シーターのクーペ、パワー   
  • ユニットは3リットルの水平対向6気筒と水平対向4気筒の2つを想定、初代モデルのイメージ継承としてキャノピーコクピット、安全基準
  • スバルの要望はヘッドライト固定式 (ジウジアーロの強い意向でリトラクタブル式)

 ■ SVXのポジショニングに関する条件

  • ハッチゲートではなく独立したトランクを持つ
  • 居住空間は2+2ではなく4シーターであること
  • ヘッドライトはリトラクタブルではなく固定式が望ましい

 

 

■ SVXの開発 「グランドツーリングカーの定義の明確化から」 

  1. 粋なボディ
  2. 優れた居住性
  3. 長期旅行に十分な荷物スペース
  4. 天候に左右されない走破性
  5. 高性能エンジン

 

 

       
1986 3   イタルデザインが3案をレンダリングで提示 (Car Styling, No. 85)
 その内の1案がフルサイズ・モデル(クレイ・モデル)化
1986 8   クレイ・モデルが、モンカリエールから群馬県太田市のスバル・ステュディオに到着
(CAr Styling, No. 85)
 キャビンに特徴(グラスtoグラスのラウンド・キャノピー、3次元曲面のサイド・ウィンドウ)
 クーポラ(半球形に近いキャビン形状)をテーマデザイン
 ジウジアーロが妥協し、ヘッドライトは半リトラクタブル式
1987 10   プロジェクト・チーム正式に発足
 K担当部長がリーダー、
 業務各部門から1名ずつプロジェクトメンバー集まりディスカッション
 プロジェクト発足と同時に 設計各部署からボディサイズの拡幅要求
   (搭載エンジンが4気筒中心から、新開発の6気筒(1985年オーダー)を主力とする)
 5ナンバーから3ナンバーへ(日本の税制見直しでワイドボディ化に割安感)
 ワイドボディ化とホイールベースの延長
  デザインコンセプトの軌道修正 「スポーティ」から「ダイナミック&エレガンス」

デザインプロジェクトが本格的に動き出す
   デザインのテーマ 「グランドツアラーとして要求される空力特性と、ダイナミックなスタイリングの実現」、「十分な視界と居住性の確保」
ジウジアーロのフォルムを崩さず、スバルのイメージを築く。エアロキャビンはジェット機のイメージ

イメージレンダリング「飛行機から降り立つと、そこにSVXが待っていて、ロングツーリングが始まる」
初代アルシオーネの場合にはレオーネの姉妹車として出発したために、エンジンにしても車体のサイズにしても、かなり制約がありました。タイヤもややプアといわれてもやむを得ないでしょう

K氏は、3ナンバーのボディサイズになったごく初期の試作車をアメリカに持ち込み、エンジンも3リッターのものを搭載して、ロスアンゼルスからサンフランシスコまで 西海岸沿いに約500マイルを連続走破・・・

トルク配分をFR的な味 他のところにもっと詳しくあった

1987   ワイドボディ化の決定

 

1988 2 6 次期アルシオーネがジウジアーロ・デザインであることが公に
 
富士重、伊ジウジアーロと提携――次期型「アルシオーネ」開発、デザイン力向上

 富士重工業はイタリアのデザイン会社のジウジアーロと提携し、高級スペシャリティーカー「アルシオーネ」の次期型モデルを開発する。ジウジアーロが得意とする個性的な高級車の開発技術を生かし、これまでの日本車にないユニークな車に仕上げる。富士重は四WD(四輪駆動)など高い技術力を持っているものの、デザインなどソフト面の開発力が弱いといわれている。イタリア企業のデザイン力を借りて弱点を補い、個性的な企業イメージをめざす。
 アルシオーネの開発はジウジアーロが基本となるモデルを考案し、富士重と共に練り直していく方式を取る見通し。アルシオーネは六十年六月に富士重のイメージリーダーカーとして登場した。エアロダイナミックス(空力設計)を思い切って取り入れ、空気抵抗値は〇・二九と日本車では最も小さい。ジウジアーロも従来のイメージを残しながら、スタイルを提案する見込み。次期型アルシオーネは六十四年にも発売する見通しだ。
 ジウジアーロは自動車、食品、家具など幅広い業種のデザインを手掛け、中でも自動車については欧州で最も影響力を持っている。日本車メーカーでも、いすゞ自動車が「ピアッツァ」のスタイル開発を委託している。富士重もアルシオーネが国内販売よりも欧米をにらんだ輸出戦略車であることを考え、ジウジアーロとの提携を決めた。
 富士重は主力のレオーネを軸に小型乗用車、軽自動車を生産、販売しているが、いずれも地味なイメージが強い。ジウジアーロとの提携をきっかけに新しいイメージリーダーカーを開発したい意向だ。 (「日経産業新聞」 1988.2.6より)


1988 3   量産のための直接ベースとなる1分の1の最終デザイン・クレイモデル完成 (ジウジアーロのアイデアモデル提案から約1年半後)
1988 4 23 次期アルシオーネの4WDと4WS塔載が公に
富士重、新型ハイテク車――4WDと4WSを装備

 富士重工業は4WD(四輪駆動)と4WS(四輪操舵)を組み合わせるなど最新のハイテク技術をフル装備した高級スペシャリティーカー「アルシオーネ」を早ければ64年にも内外で売り出す。排気量3000cc、水平対向六気筒、230馬力の大型エンジンで車幅が170センチメートル超の幅広タイプ。新車ブームを引っぱる高級車分野に本格的に参入し、収益力と企業イメージの向上を狙う。
 4WDと4WSの両方のシステムを搭載した車種は三菱自動車工業が昨年発売した新型「ギャラン」があるだけ。富士重の4WSは一般の駆動方式が油圧シリンダーなどを利用した機械式であるのに対し、前輪の操舵力と車速をセンサーで検知しコンピューター制御で電動モーターを動かして後輪の方向を変える方式を採用する。
 車体デザインについては、イタリアのデザイン会社でいすゞ自動車の「ピアッツァ」のスタイル開発を手掛けたジウジアーロに設計を委託している。
 「アルシオーネ」は60年6月に富士重のイメージリーダーカーとして登場した。富士重は四WDなど高い技術力を持っているものの、これまでは主力の「レオーネ」を軸に小型乗用車、軽自動車メーカーの印象が強かった。3000cc級、幅広タイプの車種をそろえることで、消費者の上級車種志向に対応する考え。
 同社は国内販売とほぼ同時期に対米輸出を開始する。米国での販売が軌道に乗った段階で、来年11月から現地生産を開始する米国スバル・いすゞ・オートモーティブ(インジアナ州)の生産車種に加えることも検討する。 (「日経産業新聞」 1988.4.23)

 

1988 6   3リットルから3.3リットルへの排気量拡大の決定

 

1988

(初代)アルシオーネをベースにした先行試作車による実験走行が、研究実験部により開始。

 アルシオーネVXをベースに、ワイドトレッド化とボディ補強を施し、開発中のサスペンション、
 エンジン、VTD-4WDシステム等を組み込んだモデル。国内以外にもアメリカ、ヨーロッパに送られ、
 様々なデータの収集が行われた。

 

1988 9 不等&可変駆動トルク配分式フルタイム4WD(VTD-4WD)考案
1989 8   1次試作車の完成 極めて高い完成度を備える
1989 10   東京モーターショーにSVX出品される
 スバルは確かな技術を人のために″という車づくりの思想を基本に、SVXを含む3台のコンセプトカー
 
1989 10以降   スイングアタイプから       へ。3.3リットルへ排気量拡大
1989 11   1次試作車が、スバル研究実験センターの高速周回路を快音を響かせながら疾走
1991 1 3 米国・ロサンゼルスでのオートショーに出品
 四月までに全米四カ所のオートショーに出品
  デトロイト国際オートショー、シカゴ・オートショー、ニューヨーク国際オートショーなど
 この段階では6月に発売予定(月販1,500台)、日本は秋(月販500台)
1991 4 群馬製作所・本工場(群馬太田市)でSVX生産始まる (日経産業新聞 1991.6.3&6.14)
 7月までに合計約4千台を生産、8月から全米市場に一斉に販売
  本工場には3本の艤装ラインがあり遊休化していた一本(生産能力2千台)を利用
  6月の段階で、月間1,600台。7月にもフル生産
1991 7 SVXにリサイクル可能なプラ燃料タンクを採用 (日刊工業新聞 1991.7.23) 
 サイクル可能なプラスチック素材を東レが供給
 石川島播磨重工業が開発した大型多層ブロー成形機を使って、富士重系列の坂本工業で生産
1991 8 5 富士重工業が、北米仕様のSVXを8月中旬から米国で発売する、と発表
コロラド州デンバーで全米ディーラー大会開催(〜8/9)
 スバルXT(アルシオーネ)の後継車
 旧アルシオーネ用の直進性に優れた4WDシステムACT―4を採用(日本仕様はVTD-4WD)
 安全装備:エアバッグシステム、後席3点式シートベルトなど
 米国販売会社「スバル オブ アメリカ (SOA)」を介して、今月中旬から米国で発売
 米国の価格:4速AT25,000ドル、サンルーフ付28,000ドル
 月販1千台目標だが、8月の登録実績は264台
  「今後半年ほどかけて全米に宣伝が行き渡れば、目標の月販一千台に達するだろう」(川合勇社長)
  (日経産業新聞  1991.9.20)
商品企画本部担当部長K氏
 「米国では直進安定性と乗り心地が求められ、日本では操縦性が求められる。そのため、国内仕様のセンターデフはハンドリングに貢献するVTD、米国仕様にはアルシオーネVXのACT-4を搭載。しかし、国内外を問わず欠かせない要素は安全性」 「日刊自動車新聞」(1991.10.11)


1991 下旬? 大泉工場で、SVX用の3.3ℓ水平対向エンジン生産移管
 旧アルシオーネの2.7ℓ水平対向エンジンの生産は三鷹工場
1991 9 7 第一回「NOKYOモーターショー」に特別協力出展車
 ワコールキャスピタSVX(時価一億円)
 大阪府経済連と大阪府農協自動車推進委員会主催
 自動車メーカー四社、タイヤメーカー一社、石油メーカー三社が協賛
 堺市の南大阪地域地場産業振興センター(じばしん南大阪)で2日間
 来場者は2万5千人

 

1991 9 18 「アルシオーネSVX」発売
 3ナンバー化(全長4,625ミリ、全幅1,770ミリ、全高1,300ミリ、ホイールベース2,610ミリ)
 4ATのみ、キーレスエントリー、UVガラス
 新開発の水平対向6気筒3.3ℓエンジン(240馬力)
 新開発の可変式駆動力分配VDTシステムは四輪駆動の駆動力の
  分配比率を前輪35、後輪65に設定(トルク配分にFR的味付け)
  SRSエアバッグシステムはオプション
 対向車種はレジェンドとソアラ
 販売目標は月間600台
 価格:VEが3,333,000〜3,495,000円、
     ABS、4WS、本革シートなど豪華装備のVLが3,995,000円(東京・名古屋・大阪地区)405万(札幌)

 ジウジアーロ・デザインをベースにしたエクステリアラウンドキャノピー
 樹脂製燃料タンク
 ドライブトレーン:VTD-4WDシステム
 エンジン:自然吸気3.3リットル水平対向六気筒DOHC4カムエンジン(EG33型)
 オールアルミ合金製
 足回り:サスペンションは前後とも ストラット式 225/50R16サイズ
 安全装備:4センサー4チャンネル式ABS VLに標準装備、VEはオプション
  SRSエアバッグシステムはオプション     

【アルシオーネ新旧比較】

  
全長 4625ミリ 4510ミリ
全幅 1770ミリ 1690ミリ
全高 1300ミリ 1335ミリ
ホイールベース 2610ミリ 2465ミリ
車両重量 1620ミリ 1300ミリ
最小半径 5.4メートル 5.2メートル
エンジン 水平六気筒DOHC 水平6気筒水冷OHC
最大出力 240 PS 150 PS
最大トルク 31.5キロ 21.5キロ
総排気量 3318cc 2672cc
型式 E-CXD  (Version L) E-AX9


 

1991 10 26 第29回東京モーターショーに出品
 富士重工業のスローガン「地球といっしょに走ろうTechnology for Earth」
 コンセプトカーはSVXをワゴン車に発展させた「アマデウス」
  フラッシュサーフェス化による優れた空力性能と、ルーフレールと一体化したリヤスポイラーが特徴
 ある米誌の記者からは「今回のショーの全出品車の中でベストワンはスバルのリョーマ。
    アマデウスもベストフォーの出来栄え」というお墨付き(日経産業新聞 1991.10.25)
米記者絶賛、富士重ニコニコ――早まる?商品化計画(東京モーターショーこぼれ話)
1991/10/29, , 日経産業新聞, 13ページ, , 599文字
 「ウチの展示ブースの評判が予想以上に良いんですよ」。ショー会場に駆けつけた富士重工業の役員陣が皆ニコニコ顔だ。同社は乗用車ブースに市販車とコンセプトカーを合計十台展示しているが、米誌の記者ら見学者の間から「スバルの出品車の出来栄えはよい」と評価する声が出ている。これまで業績不振にからむ暗いニュースが多かっただけに、自慢の技術力で久々に留飲を下げた格好だ。
 評価が特に高かったのは、オープンカー「リョーマ」と市販高級車「アルシオーネSVX」をベースにしたワゴン車「アマデウス」。ももらったとか。
 こう評価が高いと、気になるのはコンセプトカーの商品化計画。リョーマの方は同社が来年発売する予定の新型セダンをベースにしており、早ければ二年後の発売もありうるという。
 問題はワゴン車のアマデウスの方。展示車は現行のSVXを基にしているので側面二ドアになっており、川合勇社長は「ワゴンは四ドアにしないとね」と設計の見直しを示唆している。技術陣の中には「かつてボルボも側面二ドアの名ワゴン車を発売したことがある。二ドアでも十分行ける」との意見もあるが、「単なる名車ではなく、セールス面でも貢献してもらわないと」と営業担当の吉田信彦専務。四ドアに作り替えて売り出す気配が濃厚だ。
       
      富士重工業――米市場向けに照準(米村太刀夫の新車採点)
1991/11/19, , 日経産業新聞, 10ページ, 有, 901文字
 もともと航空機メーカーであった富士重工が製造する車は、独創的な内容を持つものが多い。乗用車ベースの四輪駆動の開発では世界に先んじた技術を誇り、熱狂的なスバル・ファンに支えられて、このメーカーは今日に至っている。
 新登場のアルシオーネSVXは、車体の全長四千六百二十五ミリメートル、全幅千七百七十ミリメートルと、この種の車としては比較的大きく、アメリカを主なマーケットにしていることは確かだ。スタイリングで特徴的な点は、ちょうど戦闘機のコックピットを思わせる、ガラス面積を最大限に確保していることである。これはキャノピーと呼ばれるが、側面の窓の上下開閉は、構造上普通の乗用車のように全面的にはできない。実際、この車の運転席に座ってみると、絶大なガラス面積によって開放感はあるが、側面の窓の開閉のために、もう一つの窓枠があって、これが案外うっとうしいのである。
 この車に搭載されるエンジンは、水平対向六気筒の三・三リットルで、二百四十馬力を引き出している。この車も富士重工が得意とする四輪駆動であり、通常は前輪三五%、後輪六五%にトルクが配分されている。滑りやすい路面で後輪が前輪より先に空転を始めると、前輪側により多くのトルクを自動的に分配する仕組みになっている。
 水平対向エンジンは、エンジンが発する振動が少ないことで定評があるが、この車に搭載されるエンジンも例外ではなく、その噴き上がり感が実にスムーズであり、オートマチック・トランスミッションと組み合わされて、その動力性能はかなり高いレベルにあることを確認した。
 この車のハンドリングは、通常のフルタイム四輪駆動と比較して、旋回性能にシャープ感があって、とても好ましい感じだ。これは、後輪により多くのトルクを分配している関係で、FR車的な操縦性を確保しているわけである。乗り心地は、この種のスポーツ車としては優れており、特に硬いとは思われない。
 アルシオーネSVXには二種類のグレードがあり、廉価モデルは東京・大阪・名古屋での小売価格が三百三十三万三千円と比較的低く設定している。エンジン、駆動系、そして装備を考慮すれば、この価格は割安感がある。
       

SVXの評価 
  • 素晴らしい直進安定性と軽快な身のこなし (「Car Graphic」 1991.12)
  • 卓越した高速直進性 (「Car Graphic」 1991.12)
  • 最大の魅力はフラット6 (「Motor Fan」 1991.12)
  • 理想の4WD (「Motor Fan」 1991.12)
  • 同位相4WSで高速域も安定 (「Motor Magazine」 1991.12)
  • 先進技術を満載し、グランドツアラーとしての資質は一級品だ (「Car Magazine」 1991.12)
  • ワインディングからスノードライブまでマルチにこなす本格的GT! (「Car Censor」 1991.11.18)
  • NAで走る4WDクーペ。このコンセプト、意外に新しい (「Motor Magazine」 1991.12)
  • スタイリッシュなボディにしたたかな速さ!(「Speed Mind」 1991.12)
  • 先進性をスポーティに演出した大人のためのスペシャルティカー (「Driver」 1991.11.5)
  • インテリアもエクステリア同様になかなかスタイリッシュだ (「Tipo」 1991.12)
1991 11 SVXの累計販売1千台に (「日経産業新聞」 1991.11.22)
 8月末に発売開始したアメリカでの累計販売台数がようやく一千台の大台に乗った
 当初は月販1千台を計画するも、自動車不況等の影響で、9月、10月は月500台弱の販売ペース
1991 12 3 第1回RJCニューカー・オブ・ザ・イヤーの次点
 国産新型車27車が対象で、一次投票により絞られた11車種を学者、評論家など会員65人が試乗、投票。大賞はRX-7
1991 12 第6回キング・オブ・カーの最優秀スタイリング賞受賞(「日経産業新聞」 1991.12.21)
 スポーツニッポン新聞社主催、毎日新聞社後援
 芸能人、文化人、マスコミ関係者ら著名人百四人を対象にしたアンケート、東京・銀座の街頭調査、
     スポニチ読者の投票の三方式で選んだ。大賞はRX-7
     
      富士重工業・アルシオーネSVX――購買層は40代以上(新車売れ筋3分トーク)
1992/01/06, , 日経産業新聞, 7ページ, 有, 466文字
 ――G・ジウジアーロ氏設計の独特なデザインが印象的だが、客の反応はどうか。
 「まずまずだ。この店では目標通り、毎月五―六台のペースで売れている」
 ――どんなところが受けているのか。
 「確かに完成度の高い車だが、車の良さが直接、販売台数に結び付いているとは考えていない。高級なイメージや外観デザインが受けている」
 「店頭に車を見に来るお客さんは、既に雑誌などを通じて車のことはかなり良く調べている。買う気があって店に来るわけで、セールスマンの売り込みはあまり必要ない」
 ――どんなユーザーが多いか。
 「当初のターゲット通り、経済的に安定している四十―五十代の男性が多い。潜在的には二十代の若者からの人気も高いと思うが、三百三十万―四百万円という価格のために若い人には手が届かないようだ。ただ若者に人気のある車の方が、四十代以上の人たちにも受けがいいようだ」
 ――グレード別ではどの車種が一番売れているか。
 「ユーザーが車をステイタスの象徴にしようとしているためか、価格が一番上のバージョンLに人気が集中している」 =毎週月曜日に掲載
1992 2?   富士重、「SVX」を欧州へ輸出、来年から――イメージアップ狙う。
1991/09/20, , 日経産業新聞, 11ページ, , 467文字
 富士重工業は来年二月から、同社の最高級乗用車「アルシオーネSVX」の欧州向け輸出を始める。仕向け地はドイツを中心にオランダ、ベルギー、英国、スイスなど。輸出台数は月三百台程度を予定している。同社の対欧州輸出はこれまで小型車が中心だったが、SVXは欧州での富士重イメージを上げるフラッグシップ(旗艦)カーとして売り込む考えだ。
 富士重は欧州共同体(EC)の主要加盟国に専売ディーラー網を構築しており、販売拠点は全部で千九百店ある。輸出車種は主力の小型乗用車「レガシィ」をはじめ「ジャスティ」「ドミンゴ」などで、九〇年の対欧輸出実績は約六万台。そのうちSVXの旧モデルである「スバルXT(日本名はアルシオーネ)」は月平均輸出台数が約百台だったが、これを三倍前後に引き上げる計画だ。
 アルシオーネSVXは海外市場を意識して開発した車で、主力の米国向けは八月中旬から「スバルSVX」の名称で販売を始めている。八月の登録実績は二百六十四台だが、「今後半年ほどかけて全米に宣伝が行き渡れば、目標の月販一千台に達するだろう」(川合勇社長)という。

  欧州のほかイスラエルにも輸出する(日刊工業新聞 1991.9.19)

 

 スバル・ヨーロッパの歴史

 

1992 2 米でSVXのリース販売導入を発表 (「日経産業新聞」 1992.2.18)
 販売台数が当初の目標を大きく下回ったため(月販台数250台程度。目標は月千台)
 ユーザーにとって支払い容易なリース販売方式導入してテコいれ
 リース価格は、4年契約で399ドル/月
 「レガシー」で5年契約のリース販売が好評なため導入を決定
1992 4 27  塗装済みバンパー端材を「SVX」に再利用と発表 (「日刊工業新聞」 1992.4.28等)
 富士重工業は、工場で発生する塗装済み自動車バンパー端材をリサイクルして、5月6日からスバル・アルシオーネSVXに搭載すると発表
1992 6 ブラジルにSVX輸出開始 (「日経産業新聞」 1992.6.12)
 ブラジル政府が1990年5月に完成車輸入を解禁、関税を引き下げて輸入拡大を目標としたため
 モトーレス・インターナショナルズ(本社パナマ)が、「スバル・ド・ブラジル」(本社サンパウロ市)設立
 富士重の専売店、ラーダとの併売店合わせ約60店でスタート
 輸出車種は、「レガシィ」のセダンとワゴン「SVX」の2車種。
 レガシィが大半になる見込みで年内二千台、来年三千台を計画している。
 *92年度の販売実績はレガシーと合わせて、1,162台(「日経産業新聞」 1993.2.8)
1992 9 スバル・フランスSA設立合意。SVXのフランスでの販売(「日刊工業新聞」 1992.9.29)
 スイスの自動車ディストリビューターであるフライグループとフランス国内販売で合意
  フライは「スバル・フランスSA」設立、販売代理店契約締結
 パリ等主要8都市に25店舗、「レガシー」と「SVX」販売。今年度下期約1千台の販売目指す
1992 10 15 SVXグッドデザイン商品に選定
 平成4年度通産省グッド・デザイン商品輸送機部門、同社のヴィヴィオも同時受賞
 
1992 11 19 タイ向け完成車輸出開始(「日経産業新聞」 1992/11/20など)
 1991年に180%だった輸入税が42%に引き下げられ、輸出の環境が整ったと判断
 「レガシィ」と「SVX」の二車種を当面年間千台の目標で販売
 現地販売担当V. R. ビクター(本社バンコク)で、直営店舗はその時点で2店、1店建設中
1992  12 豪ベストカー賞を受賞
 オーストラリア自動車連盟NRMA主催’92カー・オブ・ザ・イヤーのスポーツカー部門で
   ・優れたフルタイム4WDシステムや強力なABS付きブレーキなどがもたらす
   高い走行安定性、安全性などが評価され、パワー、ハンドリング、装備など
   総合評価も加味(「 化学工業日報」 1992/12/15)
   ・審査はNRMAロードテストエンジニアが対象八十車種以上を試乗、評価して決定
   詳細はNRMA発行雑誌「OPEN ROAD」1月号に掲載(「日経産業新聞」 1993/1/5)
1993 1 1月の販売台数は34台 (「日経流通新聞」 1993/2/11)
1993 8 生産調整の終了(「日経産業新聞」 9/6)
 在庫を減らすため5月からほとんど生産していなかったが、在庫が適正水準に戻ったため
 8月から45台/週、9月から80台/週(5月以前の水準)
 販売状況: 米国(月400〜500台)、国内は月数十台 <販売目標: 米1千台、日本600台>
1993 11 10 特別限定車「S40」を追加販売
 富士重工の創立40周年を記念して
 販売台数は300台限定
 装備、仕様の見直し
  高級ビーズ塗装のメーター&オーディオコントロールパネル、
  合成皮革表皮インナートリム(シート地を合成皮革のエクセーヌから高級ジャガードファブリック)
 車体色に、専用のシルバーメタリックとブルーメタリックの採用
 VEをベースに約50万円お買い得
 価格:283万6千円
1994 7 1 特別限定車「S40 II」を追加販売
 販売台数は300台限定
 若年層向けの設定
 装備、仕様の見直し
  インナートリムの変更(人工スエードから合成皮革、ミスティモケット地のシート)、
  UVガラスから普通のガラスに変更、BBS鋳造アルミホイール、
  樹脂製エアロテールデッキ装備、インスツルメントパネル(木目調からグレーモノートン)、 
 VEをベースに約49万7千円安く
 価格:283万6千円(東京、大阪、名古屋)、289万1千円(札幌)
1994 11 24 特別仕様車「S3」を追加発売
 4〜9月までの販売台数が480台と低迷、廉価版の投入でテコ入れ
 発売三周年を記念
 販売台数は500台限定
 内外装に専用仕様
  BBS鋳造アルミホイール標準装備、バネ下重量軽減、ハンドリングの向上、
  スーパーリアルサウンドシステム、ミスティモケット地シート、
  UVカットガラスからブルーガラスへ変更
 価格:286万6千円(東京、大阪、名古屋) 
  ABS付きは299万8千円、VE(333万3千円)から価格46万7千円引下げ
1995 7 3 新グレード「S4」設定・発売
 月間150台の販売計画
 高い安全性の確保と内外装にスポーツ性能と快適性を高める専用装備
  デュアルSRSエアバッグ(運転席、助手席、標準装備はスバル初)、4センサー4チャンネルABS、
  リアビスカスLSD標準装備、BBS製16インチ鋳造アルミホイール
 約43万円相当の装備を追加して、16万7千円値下げ(VEより約60万円分お買い得)
 価格(サンルーフなし):東京、大阪、名古屋(316万6千円)、札幌(322万1千円)、
1996 11 13 富士重工業、生産・販売の中止を12月いっぱいで打ち切ると発表
 若者のRV志向とバブル崩壊の影響でクーペ市場縮小傾向(「毎日新聞」大阪朝11/14 )
 技術を引き継いだ「レガシー」のヒットによる(「中日新聞」11/14朝)
 今年度上半期(4〜9月)の販売台数210台(「毎日新聞」大阪朝11/14 )
 異例の「販売終了キャンペーン」実施し、在庫150台の完売目指す(「毎日新聞」大阪朝11/14 )
 購入した全ユーザーに挨拶状の送付(アフターサービスや補修部品の供給)
1996 12 生産中止・在庫一掃セール実施
 購入者には名前入り時計を贈るキャンペーンを実施。東京地区3,166,000円
 総生産台数: 24,379台(日本での販売台数: 5,951台)
1997 10 21 富士重工、操縦装置のリコール発表
 1991.7〜1996.11に生産された5,954台 操縦装置に不具合
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